加圧トレーニングは腹筋や背筋に効かない!?加圧指導歴10年越えトレーナーの見解は
加圧トレーニングは腕と脚の付け根にベルトを巻くので、「効果は腕と脚にしか及ばない」という意見があります。
ネット上でもそのような意見は多いです。
この記事では、加圧トレーニングが腹筋・背筋に本当に効かないのか?または効果があるのか?という点についてお伝えさせていただきます。
加圧トレーニング本部(加圧トレーニングジャパン)の見解は
加圧トレーニングのオフィシャル組織である加圧トレーニングジャパンは加圧トレーニングに関連する書籍(加圧トレーニングの理論と実践など)で以下のような見解を示しています。
■加圧の効果は腕や脚だけでなく、加圧することのできない腹筋や背筋のトレーニング効果も上がる
■血流を制限することで大量に分泌させる成長ホルモンや、筋繊維を肥大させる因子の影響が、カラダ全体に及ぶため
■腹筋や背筋に直接加圧しなくても筋力が増加するのは、筋力アップの効果が転移するため
ネット上での賛否両論はあるものの、公式には「腹筋や背筋に加圧の効果は波及する」と発表されていることをまずは押さえておきます。
根拠となる研究結果もある
加圧トレーニングを行ったときに、筋肥大の効果がトレーニングしていない部位にも転移したという研究結果があります。
加圧トレーニングをした群・加圧をせず高強度でトレーニングした群・加圧をせず低強度でトレーニングした群の3つで比較したところ、加圧をした群はトレーニングしていない筋肉も増加がみられたというものです。
[Takarada Y et.,2000](加圧トレーニングの理論と実践より)
実際の現場ではどうしているか
上記の研究結果などを踏まえて、横浜二俣川の加圧トレーニング・パーソナルトレーニングでは腕に加圧ベルトを巻いた状態で胸・背中のトレーニングを行っています。
腹筋に関しては、加圧ベルトを外した状態で行います。
腹筋で加圧ベルトを外す理由は、腹筋トレーニングは動きの中で腕を動かすことがなく、腕に血液が溜まりすぎてキツくなってしまい腹筋への意識が薄まってしまうからです。
しかし、私自身もお客様も、加圧トレーニング前後どちらかの腹筋トレーニングで明らかに通常トレーニングの場合より鍛えたお腹の部分が赤くなります。
これは加圧トレーニングの影響によって、ベルトを巻いていない部分にも血流促進効果が波及しているのだと考えています。
血液が対象の筋肉に多く送り込まれるということは、血液に含まれる栄養や酸素が多く運搬されると同時に刺激も大きくなりますから、「効果が高くなる」と考えて差し支えないと考えています。
同様に胸や背中でも、加圧ベルトを巻き適切な圧をかけた状態で行うと、鍛えている部分にどんどんと血液が送り込まれ赤くなり、血液が溜まって容積が膨らむパンプアップ効果が見受けられます。
したがって、加圧することによる腹筋・背筋・また胸周辺のベルトを巻かない部位についても加圧の効果を感じています。
但し、上記のようにベルトを巻かない部分にも加圧効果を得るためには”2つの条件(ポイント)”があると考えています。
加圧トレーニングで腹筋・背筋に効果を出すための2つのポイント
ポイント➀圧力の設定
一つ目のポイントは、圧力の設定です。加圧トレーニングは毛細血管の隅々まで血液を巡らせ、最大限の血行促進による様々な効果を引き出す必要があります。
ベルトの巻き方・ベルトを巻く圧・ベルトに空気を入れる圧などを各個人に合わせて設定できなければ、加圧ベルトから遠い距離にある筋肉=つまり腹筋・背筋・胸筋などに加圧の効果を行き渡らせることができません。
圧力が弱すぎると筋肉に劇的な血行促進効果をもたらすことが出来ませんし、強すぎるとベルトを巻いた部分が痛くて背筋などは特に意識しにくくなります。一つ目のポイントは「適正な圧の設定」です。
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使っている筋肉の意識
二つ目のポイントは、使っている筋肉を意識できるかどうかです。
そもそも胸や背中、そしてお腹のトレーニングで対象の部位をしっかり使えているという人はあまりいません。
胸や背中のトレーニングでは腕を使ってしまう方が非常に多いですし、お腹はトレーニングフォーム以外にも、腹筋自体の筋力がそもそも不足していて十分に筋肉が動員されていない場合が多いです。
そのような中でさらに加圧ベルトを巻くと、ベルトを締めている感覚が加わり、さらに筋肉の意識はしにくくなります。つまり、「実施者の一定のレベル」も必要になります。
これは指導者の力量ももちろんありますが、完全に運動初心者の方の場合ははじめから加圧ベルトを巻いて背筋などの指導をするには効率が悪い場合があります。
ですから、人によっては胸や背中、お腹の筋トレを加圧前に行う必要が出てきます。ただし、この場合でもその後に加圧トレーニングを行えば、前述の通り成長ホルモンや筋繊維を肥大させる因子の影響によって効果は全身に及びます。
ベルトなしで腹筋背筋を行い、その後加圧で腕や脚のトレーニングをする方法でも、効果は期待できるのです。
まとめ
■加圧トレーニングは腕と脚以外の背中・お腹・胸などにも効果は転移する(効果がある)
■効果を出すためには、➀圧力の適正な設定でしっかりと血液を送り込めること②使っている筋肉を意識して動けること・・の2つのポイントがある
執筆者の情報
この記事を書いたのは
アラフォー女性専門パーソナルトレーナー/ダイエットアドバイザー鈴木やつか
1984年7月4日北海道函館市生まれ。
神奈川県横浜市で育つ。
現在も横浜で活動中。
キャンセル待ちが出る人気パーソナルトレーナー
-所有資格-
・NSCA-CSCS(全米ストレングス&コンディショニング協会‐ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・KAATSUJAPAN-加圧インストラクター
↓詳しいプロフィールはこちら↓
プロフィール&人生史
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